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  昭和14年に起こった満蒙国境「ノモンハン」事件で、必勝不敗の伝統に輝いていた日本陸軍が充実した近代装備と膨大な物量を誇るソ連軍の消耗作戦の前に、はしなくも世界軍事の体制に著しく立ち遅れていることを如実に暴露してから、その近代化が強く叫ばれ戦車隊拡充の声も高くなった。
  勿論、我が国でも昭和10年頃から急激に悪化した国際情勢に対応し、逐次国防充実計画を進められてはいたが、当時の国力からいって、ことに支那事変を戦っていたため、到底列国に伍し得るような、近代装備を急速に整備することは望めなかったから、これを補うため兵員、特に幹部の資質を向上し、一騎当千の強兵を養成するの外なし、との結論に達し、戦車については既定の整備計画を進めるほか、新に「少年戦車兵」制度を設けることになり、多年の懸案がここにはじめて実現することとなった。

・昭和14年12月 1日 千葉陸軍戦車兵学校に少年戦車兵の生徒隊を創設。
・昭和16年11月28日 勅令第1015号により、千葉陸軍戦車兵学校内に少年戦車兵学校を設立。
・昭和17年 7月16日 陸軍少年戦車兵学校新校舎完成(静岡県上井出村)。
・昭和17年 8月 1日 職員・生徒転営完了。
期 別 入校日 卒業日 人 員 備 考
一 期 昭和14/12/1 昭和16/ 7/31 150名 繰上卒業
二 期 昭和15/12/1 昭和17/11/10 230名
三 期 昭和16/12/1 昭和18/11/10 500名
四 期 昭和17/12/1 昭和19/ 5/15 600名 繰上卒業
五 期 昭和18/12/1 昭和19/11/ 5 900名 繰上卒業(270名)
昭和20/ 1/18 繰上卒業(残り)
六 期 昭和19/6/1 昭和20/ 7/18 700名 繰上卒業(100名)
昭和20/ 8/17 終戦/閉校/復員
七 期 昭和20/3/7 昭和20/ 8/17 550名 終戦/閉校/復員
特別幹部候補生 昭和20/2/5 昭和20/ 8/17 525名 終戦/閉校/復員